軟酥(なんそ)の法

自己暗示によって、精神意識を変えさせる精神療法である。

卵くらいの大きさの軟酥(柔らかいバターのこと)の丸薬を頭に乗せたイメージを思い描く。丸薬の清らかな色と馨しい香りが頭全体を浸し、両肩、両手、胸、内臓まで浸透し、潤すと想像する。全ての内臓の疾患や腹部の疼痛が消失する有様が意識できる。

軟酥は両足を温め、足の裏まで到達して止まる。

この方法を熱心に何回も根気よく行えば、どんな病気も治せると、白隠禅師は言っている。

頭寒足熱による養生

禅の健康法の基本的な考え方である。

就寝するときは、下肢を温かくしておくと、寝つきがよく、爽快に目覚めることができる。

日中は足を温かくしておけば、上半身は薄着でも快適に過ごすことができる。

内観法と軟酥の法は、観想により頭寒足熱を実現する。

丹田から足の爪先まで温かくして、気持ちよくする。

その逆で、心気が頭にきた状態は、心火逆上(のぼせ)という。頭寒足熱状態では、心気がさがる。

頭を涼しく、下半身に熱い心気を充満させれば、心が澄み切り、感情が揺れない。頭痛が治る。

これを「真観清浄観」という。

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